旅の写真、ご覧ください。

もともとは旅写真を、2023年9月再開から登山関係が多め。

MENU

穂高(涸沢)登山のテント泊と食事―3シーズン&1~2人に対応

追記

検索で入ってこられる方が多いようですので穂高登山のテント泊と食事について必要だと思われるものだけサクッっと書いておきます。7月末から8月末までの装備で書いておきます。当記事のテキストリンクはほとんどがAmazonへ飛びます。ご了承ください。

  • ザック50~60L
  • ウォーターキャリアー 約2L~ ( プラティパス等の水の入れ物 )( 穂高山荘は雪解け水の水場あり,涸沢小屋に水場あり )
  • 食事日数分 ( 無洗米やレトルトの牛丼やコンビニの袋に入った惣菜が使いやすい。)(アルファ化米でもいいと思うが、やはり炊き立てのご飯がおいしい )
  • カトラリー(お箸とスプーン)
  • コッヘル
  • テント ( 穂高山荘付近は3シーズンのものがよい。夏用はシェラフのグレードを上げること推奨。)
  • シェラフ (モンベルでいうところの#2より上、気温や日程次第でグレードを上げることを推奨、着こんで寝るならもう少しグレード低くても可)
  • レインウェア
  • その他寝具(断熱材、 はザックで構わないがバス乗るならそっちでも使えるから持ってくのが吉、歯磨き、耳栓、アイマスクなんかも人によっては必要か)
  • ランタン(下記事内のが便利、カラビナでテントに吊るすのがいい)
  • 防寒着
  • 着替え(テント生活を快適に、サンダルあると便利、汗だくな服はカラビナ等で吊るして乾かす)
  • 携帯電話(ドコモは通話可能)
  • その他、カメラ等(必須ではないが・・・)

追記終わり(本文は11月の上旬の話です)

 

注意点

今回、テント内で炊事し食事をしていますが、酸欠と一酸化炭素中毒には十分注意してください。テントにもよりますが十分な換気が必要です。プリムスのp-153は火力が強いため不完全燃焼は起こりにくいですが、酸素が不足してくると不完全燃焼を起こし一酸化炭素を出します。青色の炎がオレンジ色気味になっていったら酸素不足が懸念されますので、一度換気したほうがいいと思われます。プリムス-燃焼のはなし

前回の朝焼け記事の後

  • テント泊ってどう?
  • どんな食事するの?
  • 荷物はどれくらい?
  • シェラフはなに?

などなど、

道具関係に関する質問を受けました。

せっかくなので涸沢から北穂高にアタックした際に持って行った道具を紹介します。 涸沢~穂高の11月の登山者数が少ないので参考程度にはなるかと思います。

www.travel-and-photograph.com

まずは食事関係

日帰り登山でバーナー/ストーブとクッカー/コッヘル(小型の鍋とか)でお湯を沸かしてカップラーメンを食べてる人を見かけませんか。道具としてはほぼ同じです。すべての季節に対応できます。ここでは1~2人までの対応です。1.5人までなら大丈夫。2人は多少考えないと厳しいかと思います。*1

バーナーはPRIMUS(イワタニ・プリムス)のp-153を持っていきました。ガスはハイパワーガス1缶です。ライターいらずで涸沢で難なく着火できました。山で見るバーナーはほとんどがプリムスです。p-115よりp-153のほうがよく見かけます。p-153を使用している感想ですが、単独登山でもペア登山でも活躍します。p-115は寒かったり高山だと単独だと火が付かないって話も聞きます。

PRIMUS(プリムス) P-153 ウルトラバーナー

PRIMUS(プリムス) P-153 ウルトラバーナー

 
PRIMUS(プリムス) GAS CARTRIDGE ハイパワーガス(小) IP-250T [HTRC 2.1]

PRIMUS(プリムス) GAS CARTRIDGE ハイパワーガス(小) IP-250T [HTRC 2.1]

 

クッカーも同じくPRIMUSのイージクックソロセットMです。ガス管と小型バーナー(p-153含む)を中に入れて持ち運べるので日帰り登山でも持って行けます。 

PRIMUS(プリムス) クッカー イージークックNS・ソロセットM PCKK202
 

イージークックNS・ソロセットMとライテックケトル&パンの比較

イージークックソロセットMは同社のライテックケトル&パンと似ているので、どちらがいいか迷われるかもしれません。イージクックソロだけしか使っていませんが、ネット上の情報と合わせて使い勝手をご紹介します。

先にライテックケトル&パンの情報ですが、パン部分が浅いため、何かを炒めるのに便利だそうです。よく見かけるのはソーセージを火にかけている*2。残念ながら食器として、ほとんど使えないようです。頑張ればお皿等の底が浅い物の代わりになるようです。

対してソロセットMはフライパン部分が結構深くできています。一人用スープの入れ物としても使えます。直に強火にかけると全体的に熱くなってしまいますが、鍋のほうでお湯を沸かして、フライパン部分に継ぎ足せば、フライパン部分でスープを堪能できます。 また、鍋部分にメモリが付いています。地味ですが便利です。プリムスい イージクック・ソロセットMとフリーズドライのコーンスープ

写真のフライパンの中に入っているのはコーンスープ粉末です。フリーズドライ(凍結乾燥食品)は非常に便利。コーンスープ、お汁粉、豚汁辺りを持っていくことが多いかな。フリーズドライ スープ

イージークック・ソロセットならお米も炊ける―山でのお米の炊き方

雑誌とかでお米を炊く特集とかがあります。大抵は「アルミ」素材のコッヘルで炊いています。イージークック・ソロセットは「アルミ」なので簡単にお米を炊けます*3

イージークックソロセットMで炊いたお米

お米は無洗米を使います。お米は量って入れたりはできませんが、2合や5合のお米の袋はここまで入れたら何合等書いてあるので、その付近を感覚で量ります。メモリがないものは勘で入れます。水は先にイージーセットの鍋で量っておいて、フライパン部分かその他の入れ物に入れておきます。フライパン部分が埋まっていたり、他に容器がない時はもちろん勘です。結構適当に入れてもおいしく出来ますよ。無洗米 2合

山でお米を炊く手順

お米は30分以上水につけます。蓋をして強火にかけます。湯気が出るまでに何回かかき混ぜます。次に沸騰するか沸騰する温度の直前で火を弱めます。水がほとんど無くなるか、お焦げができたら火を止めて30分以上蒸らします。以上で終了です。イージークックソロセットMなら一度に最大1.5合ぐらい炊けるかな。上記の写真は1合です。

お米があると食事の幅が広がる

日照時間が短い山では比較的早い時間から夜の準備をします。そのため食事にかける時間が長くとれるのでお米を炊くのはお勧めです*4。水さえあればお米が食べれるアルファ化米も便利ではありますが、やはりほくほくのご飯を食べて次の日に備えるのがいいかと思います*5

お米があれば、レトルト食品が楽しめます。例えば、牛丼や牛スジ煮込みなんか食べれます。豪華。

まずは牛丼

牛丼

牛スジ煮込み+白ご飯

アウトドアで食べる牛スジ煮込み

食器関係(カトラリー)はどうする?安物でも十分だと思う。

特にナイフやフォーク、お箸は悩みどころ。便利といわれているのは先割れスプーンです。少し深めの先割れスプーンが一つあれば、ほぼすべてに対応できます(ラーメンはきついです)。好みもありますので難しい。お箸が好きかスプーンとフォークがいいか。ナイフ、フォーク、スプーン、お箸が全部入っている商品が安く手に入りますので、最初はそれでいいかと思います。上記のスプーンもこれです*6。ワンコインなので文句は言えないかな…

キャプテンスタッグ キャンピングスプーンセット箸付ビニールケース付 M-7715

キャプテンスタッグ キャンピングスプーンセット箸付ビニールケース付 M-7715

 

ナイフ無しでちょっとおしゃれなものもあります。こっちはワンコインでお釣りがくる。あと、別に小型のはさみを持っていくと何かと便利です*7

アウトドアナイフで木の枝からお箸を作ってる人もいた。こだわりがなければ安物でいいかと思う。

気になる住環境

当時の涸沢の最低気温が大体―5℃だったみたいです。テントは6張りほどあってその中で4~5張りはモンベルのステラリッジだったと思います。軽くて積雪期まで使えるテントとして優秀です。下の写真はステラリッジ。これは通常期のフライシート*8ですが、積雪用もあります。もう少し寒くなると積雪用が必要。ステラリッジは使いようによっては冬まで対応できるようです。

雪上のステラリッジ

持って行ったテントはMSRのハバハバNXです。こちらも軽いテントとしてそれなりに名が通っています。ただ、登山においてはモンベルのステラリッジが優秀なのでMSRはあまり使っている人を見ません。二人用で中が広いのでザックを広げたりいろいろ準備するのに便利です。また、入口が二つあり、なおかつインナーがメッシュになっている部分があるので換気性能はステラリッジより優秀です。その代わり外気が簡単に入ってきて寒いです。

MSR ハバハバNX

テントの下にフットプリントを引いているのですが、あったほうがいいと思います。多少の断熱にもなります。

MSR HUBBA HUBBA専用フットプリント 37164 【日本正規品】

MSR HUBBA HUBBA専用フットプリント 37164 【日本正規品】

 

どういう就寝環境?

登山で使用するシェラフ(寝袋)はやっぱりモンベルです。使い比べてはいませんが、モンベル以外のレビューを読んで感じるのは、携帯性の悪さです。登山には携帯性が優れているモンベルです。出来ればダウンでフィルパワー*9が800以上だと携帯性が更に優れます。人によっては封筒型のシェラフのほうが寝心地が良いらしいですが、封筒型は携帯性が悪いのでマミー型をお勧めします。

モンベルのマミー型シェラフ

寝心地の悪さはマットでカバーします。枕とマットもモンベルがおすすめです。なによりコンパクトです*10*11

持って行ったシェラフはモンベルのスーパースパイラルダウンバガ―#1です。上記の写真のものです。涸沢の最低気温が恐らく-5度だったのですがモンベルの#1でどうにか寝れました。よく言われていることですが、シェラフに書いてある快適温度はある程度防寒着を着込んで寝て、快適に近づくので、過信するとひどい目にあいます。肌着プラスαだと快適使用温度が―10度ぐらいだとして、外気が―10度の環境だとかなり寒いかと思われます。メーカーや使用する人の体質によっても違いますが、基本は5℃くらいは余裕を持ったほうが無難です。

余談ですが、シェラフは普段収納した状態ではなく、少し膨らました状態で保管します。収納してしまっているとフィルパワーが落ちるそうです。

保管時のシェラフ

シェラフ周辺の環境も大事

今回、レインウエアを脱いだだけで、それ以外は全部着込んでシェラフに入りました。テントが雪の上だったので、断熱は必須です。よってエアーマットがないといくらシェラフが良くても接地面に熱を奪われて寝れません。持って行ったのはモンベルのエアーマット150㎝です。また、枕もモンベルです。

モンベルのエアーマットとエアー枕は連結できるようになっています。エアー枕の畳んだ時の大きさは、たばこのロングケースぐらいになって、150㎝のエアーマットは600mlのペットボトルより一回りぐらい大きいぐらいに収納できます。どちらも簡単に膨らみます。また、どちらにも緊急修復キットが付いていますので、もしもの時は修理可能です。

モンベル(mont-bell) 枕 U.L.コンフォートシステムピロー オレンジブリック 1124290

モンベル(mont-bell) 枕 U.L.コンフォートシステムピロー オレンジブリック 1124290

 

それでも足元が少し寒かった。テントシューズを持っていけばよかった。シェラフの中も履いていれば快適だと思います。

その他のテント内環境

真っ暗な空間を味わえる山の環境ですが、全く暗くなってしまうと何もできないもの。暗闇の中でしゃべる会話もまた醍醐味ではあるけれども、やっぱり光源が必要。できるだけ軽くてコンパクトにしたい登山にはMPOWERDのLEDソーラーランタンが便利です。ランタンループがあるテントなら吊るせば立派な照明器具。

MPOWERD LUX エムパワード ラックス 暖色インフレータブルLEDソーラーランタン

MPOWERD LUX エムパワード ラックス 暖色インフレータブルLEDソーラーランタン

 

初冬の山にあったほうがいい装備と知識、必要な装備

登山慣れしている方には必要ない情報ですが、あくまで11月上旬の穂高は雪山ですので装備に関して簡単に付け加えておきます。

  • 基本アイゼン装備で岩場で外す。
  • ゲイター(スノーフットみたいなもの)はあったほうがいいと思います。持って行かなくて後悔しました。
  • ホッカイロは役に立たない可能性が高い。体に密着させれば使えるようになるかも。
  • 全身防水で行きましょう。手袋足袋も基本はゴアテックスで。
  • 昼間の紫外線は強いです。特に雪に反射してさらに増幅されます。肌が弱い人は特に注意です。4月の富士山で皮膚が出ているところの細胞がただれたなんてこともあるようです。目出し帽が便利です。

あれこれ詰め込んで大体50Lほどになると思います*12。他にもサージカルテープやら、カメラやら水筒やらが入ってました。参考程度に。

ヤマレコに上高地~涸沢~北穂高の記録がありました。

11月の上旬に行く方には重要な情報ですので紹介します。

www.yamareco.com

それでは

*1:二人の場合、片方または両方が女性なら余力ができます。

*2:ソーセージだったら、うまくやれば直火でもおいしく食べれるようになると思う。まぁ、使用するかどうかは利便性次第です。

*3:コッヘルの素材として、「ステンレス」、「セラミック」、「チタン」、「アルミ」がありますがお米が簡単に炊けるのは「アルミ」です。「鉄」、「銅」は重たいのでやめたほうがいいと思います。

*4:特にキャンプ場があるところでお勧め。ただし、ルートによっては全く休めない場所があるのでそういうところは除きます。

*5:テント場、キャンプ場でしっかり食べれば外気が多少低くても、登山中の活動で自身が発熱しやすくなると思います。あくまで体感ですが…

*6:お箸は半分に分解できないのでご注意ください。

*7:食事にも使えるし緊急用の処置にも使える

*8:テントの上にかかっているシートの名前

*9:ダウンの保温能力を表した値のことです。簡単に言えばふかふか具合。

*10:ただしコストと携帯性が反比例しています。ちょっと悩みどころです。

*11:Amazonを張り付けておいてなんですが、この#1のダウンバガ―(旧U..スーパースパイラルダウンバガ―)はモンベルのファクトリーアウトレットショップで少しお安くなってます。

*12:日程にもよるけど余裕を持って60~70Lあったほうがより楽しめる

 

 

instagramやってます

holiday_traveller